Fメカ台座

 フレームに接着されているフロントディレーラーの直付け台座が外れてしまったので修理しました。要領は以前にやったブレーキ台座の修理と一緒です。

 

 最近のカーボンフレームのほとんど(恐らく9割以上)はフロントディレーラーが直付け式です。そのほうがシートチューブの形状や角度を自由に設計できます。バンドタイプのフロントディレーラーのほうが変速操作に対してかっちり動くので、性能上はバンド式の方が有利であるような気もしますが今ではすっかり少数派です。

 

 今回のは錆がひどいわけでもないし接着面積もそれなりにあるのでなかなか外れることもないはずなのですが、シフターがバーコンだったことが関係しているかもしれません。バーコンだとディレーラーの可動域以上にワイヤーを引っ張れるので、台座に負担が掛かりやすいのでしょうか。

 

 Fメカ台座はアルミ製です。特に痛んでいる様子はないので接着面を綺麗にして接着しなおします。

 

 接着した台座にリベットを打ち込んで固定します。タイラップは接着剤が完全に硬化するまでの補助として使用します。変速調整は接着剤が固まってから行います。

 

 今回のようなフロントディレーラー台座の修理よりも、リアディレーラー台座の修理の方が圧倒的に多いです。リアディレーラーの方が転倒時にぶつけやすいですし、リアメカ台座はフレームを保護するために壊れやすく作られています。変形したリアメカ台座のせいでリアディレーラーをホイールに巻き込むリスクもあるので定期的なチェックが必要です。

 

text■塚田