愛車をグレードアップ

LOOK 695
LOOK 695

 ある程度ロードバイクに慣れてきたら、愛車のパーツをグレードアップしてみましょう!まずどこから替えていけばいいかわからないという方は、タイヤ・ホイールなどの足回りのグレードアップがおすすめです。頭の中で自分の理想のバイクを思い浮かべつつ、少しずつそれに近づけていくという楽しみもあります。

コンポーネント

 コンポーネントとは変速機やギア、ブレーキなど駆動系パーツの総称を指し、シマノ、カンパニョーロ、スラムの3大ブランドがあります。各ブランドのコンポーネントはいくつかのグレードに分けられ、それぞれのグレードに名前がついているため、このグレード名がバイク全体のグレードを決める一つの要素になります。そのため、上級グレードのコンポーネントが組んであるだけで高級感が増すようになり、憧れの対象になります。各ブランドの最高級グレードはシマノは「デュラエース」、カンパニョーロは「スーパーレコード」、スラムは「Red(レッド)」となります。上級モデルになると重量は軽量になり、ギアが多段化したり、カーボンやチタンなどの高級素材が多く使われ、仕上げも美しく、耐久性も高いのでメリットだらけですが、当然価格も高いのです。

タイヤ・ホイール

 タイヤ・ホイールのアップグレードは一番効果を感じやすい部分なのでおすすめです。特にホイールは軽量化による恩恵を一番受けられるので、まずはここから、という方も多いです。前後で100g軽くなるだけでもほとんどの方はその違いを感じられると思います。漕ぎ出しの加速感がシャープになり、なんと言っても登りが楽になります。ヒルクライムが速く(楽に)なりたい方には軽量ホイールを選んでいただくといいでしょう。軽いものだとフルカーボンで前後1000gを切るものもあります。あまり軽すぎると扱いがシビアになるので注意が必要です。平地をハイスピードで巡航したいのであればエアロタイプのディープリムホイールが向いてます。リムハイトが高くなることでスポークを短くでき、整流効果が高まるので空気抵抗の低減につながります。その代わり側面積が増えるので横風の影響を受けやすくなります。それぞれ一長一短あるので用途に応じたチョイスが必要です。

軽量化

 軽量化はグレードアップの基本中の基本です。軽ければなんでもいいってわけではないですが、登りにおいて「軽さ」は大きな武器になります。重量を測って数字に出るというわかりやすさもいいですね。まずは自分のバイクを測ってみましょう。体重計(できればデジタル)にバイクを持ち上げながら乗って、そこから自分の体重を差し引きます。バイクの全ての部品が軽量化の対象になり、部品を替えるごとに軽くなっていく愛車にますます愛着がわいてきます。でもあまり軽量化を追及しすぎると、「乗っている本人の軽量化はどうしたんだ」と言われかねないのでほどほどに。

セラミックベアリング

 最近注目のチューンアップがこのセラミックベアリングの導入です。一般的な鋼球ベアリングよりも回転抵抗が少ないのが特徴で、より滑らかに高回転できるので走行時の体力の温存につながります。ベアリングの回転性能が求められる主な部分は、ホイールの回転軸、ボトムブラケット、リアディレーラーのプーリーなどであり、これらのベアリングをセラミックベアリングに交換するのは非常に効果的でトッププロにも人気があります。

カラーコーディネート

 やっぱり見た目も大事ってことで、カラーパーツの導入も楽しみ方の一つです。手軽なイメチェンだと、バーテープの色を替えるだけでも全体の印象が大きく変わります。タイヤもいろいろなカラーバリエーションがあるので、バーテープのカラーと合わせるとオシャレに見えます。あまり色数を増やしすぎるとガチャガチャした感じになってしまいますが、「これも個性だ」というのであればそれはそれです。

あこがれのバイクを目指して

 気づいたらほとんどの部品をグレードアップしてしまったな、とあと残すは「フレーム交換」です。「今までのパーツアップグレードは全てこのためだったんだ」と自分に言い聞かせ、念願のあのフレームに乗り換えましょう。そしたらあら不思議、外した部品達でもう1台自転車が出来上がり。理想のバイクとセカンドバイクが同時に手に入ります。これで終わりかと思いきや、欲は尽きません。更なる上のグレードや毎年入れ替わる新製品にまたしても目が行ってしまうのであります。これだからやめられない。

text■塚田