いつかはTIME

 先日、入荷待ちだったTIMEの2017年モデル「IZON」がようやく入荷しました。

 注文したのが3月だったので納期は7ヶ月(通常は約3ヶ月)ということです。2018年モデルも既に流通が始まっているこの時期まで納期が遅れることは稀です(一体何をやっていたんでしょうか)

 

 このフレーム、電動コンポはケーブル類が全て内装されますが、機械式コンポの場合はシフトケーブルが「外出し」になります。

 今時のフレームは何でもかんでも内装が当たり前となっていますが、機械式コンポのケーブル内装にメリットはあまりないように思えます。空気抵抗?ワイヤーが受ける空気抵抗って一体どのくらいだろう?

 

 一部の内装フレームは、ワイヤー交換が恐ろしく手間がかかったり(ル○クの○○やメ○ダの○○など)、ーム内部とケーブルの摩擦でシフト操作が重たかったり(コ○テ○クの○○など)(結果としてワイヤーの寿命が短い)と整備性が悪くなる一方で、得られるメリットは「見た目すっきり」と「微少な空気抵抗低減」くらいなものでしょうか。

 電動コンポの場合は、電気ケーブルやバッテリー類を保護するために内装が好ましいのは言うまでもありません。内装することで操作性に影響は皆無だし、ケーブルの交換頻度も圧倒的に少ないのでデメリットはほとんどありません。

 BBの形式はは「BB30」を採用しています。最近あまり見かけなくなった形式です。最近のカーボンフレームではPRESSFIT86.5とBB386EVOとPRESSFIT30の3種類がよく見られます。これらに共通するのは、BBにアルミのスリーブを設けずにカーボン部分直接BBを圧入します。これによってフレーム重量の公称値を軽くすることが出来るうえ、製造コストの面でも有利になります。

 

 BB30は音鳴りしやすいと言われることがしばしばあります。BB30専用クランクを使用する場合はフレーに直接シールドベアリングを圧入してクランクを取り付けるので構造上鳴ることはありました。シマノクランクを使用する場合はベアリング入りのアダプターを圧入するのですが、この場合はBB30に限らず他の圧入BBも同じです。スレッドBBのフレームに比べれば組みつけに工夫が必要なのは確かですが、圧入BBのフレームはどれも似たようなものです。

 特殊形状のシートピラーは専用品が付属します。このピラーとフレームのはめ合い寸法はかなり精度が高いです。ピラーを押し込むとフレーム内の空気が圧縮されているかのような感触があります。ピラー自体は結構肉薄なのですが固定に不安を感じません。このあたりの造形技術はさすがTIMEです。

 また、オリジナルのカーボンボトルケージ(1コ\7000)がダブルで付属します。オマケとしては豪華ですね。

 

 やっぱりデザインは2017年モデルのほうが断然カッコいいですね!

 

text■塚田