MAVIC2016年モデル「新型キシリウム」

<まちがい探し>

下の2枚の画像、どこが違うでしょうか。

答え:リムが違います。


一枚目(左)の画像がキシリウムPRO SLで、二枚目(右)がキシリウムPROです。具体的にどう違うかは画像ではわかりにくいですね。「KSYRIUM」のロゴの色が微妙に違いますが、これは光の加減で、実際は同じです。よくよく見ると上のほうに(白と黄色のとこ)、それぞれモデル名が小さく書いてあります。

 

 実は「リム幅」が違うのです。キシリウムPRO SLは従来の20mm幅(内幅15mm)、キシリウムPROはワイドリム仕様の22mm幅(内幅17mm)。ハブとスポークは同じです。

 重量はワイドリムのほうが当然重くなるので、キシリウムPRO SLが1395gなのに対しキシリウムPROは1475gあります。価格は同じだから、「だったら軽いほうがいいじゃん」ってなるのが普通です。多くの場合はそれが正解でいいと思います。ではなぜわざわざワイドリムの物を新しく出してきたかというと、それなりにメリットはあるのでしょう。

 

 まずは横剛性。これは理解しやすいですね。当然ワイドのほうが剛性があります。剛性があるほうがパワーの伝達が良いはずです。

 次に空力。細いほうが空気抵抗が少ない気がしますが、タイヤと組み合わせるとタイヤ幅とリム幅の差が少ないほうが乱流の発生がが少なくなる分有利になります。特に最近流行の25cタイヤと組み合わせる場合はその差が顕著です。


 総合的にはどっちが良いでしょうか。私なら迷わず軽量の「キシリウムPRO SL」を買います。私の脚では剛性や空力の差はほとんど感じられないでしょう。間違いなく。

 25c(もしくはそれより太い)タイヤで使いたい方や体重が70kg以上の方はワイドリムの「キシリウムPRO」をお勧めします。


text■塚田

MAVIC KSYRIUM PRO SL

ISM 4Dリム(ETRO 622x15c)

ジクラルスポーク(F:18 R:20)

フロントハブ:カーボン リアハブ:アルミ

タイヤ:YKSION PRO(GRIP LINK、POWER LINK)

    700x23c or 700x25c 選択可能

メーカー価格:¥151,200


MAVIC KSYRIUM PRO 

ISM 4Dリム(ETRO 622x17c)

ジクラルスポーク(F:18 R:20)

フロントハブ:カーボン リアハブ:アルミ

タイヤ:YKSION PRO(GRIP LINK、POWER LINK)

    700x25c 

メーカー価格:¥151,200