![TIME FIRST メーカー価格¥298200](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=210x1024:format=jpg/path/s1652a3837ca364b7/image/ifdde414bc516ef9f/version/1356059998/image.jpg)
いつかは乗りたい、憧れの高級ブランドとして名高い「TIME」。そのTIMEから初となる完成車が登場しました。その名も「FIRST」。価格帯を下げた完成車モデルとは言っても、フレームはカーボンの繊維を編む工程から塗装まで自社工場で生産されるフルカーボン製です。コストを下げるために外注でOEM生産されるブランドが多い中で、TIMEは高級ブランドとしての誇りが高い。デザインやカラーリングはいささかシンプルすぎて地味な印象がありますが、フレームの造形を見ればそれがTIMEのフレームであることは間違いないし、あえて派手にしないことで「質」で勝負することのアピールとも受け取れます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=300x10000:format=jpg/path/s1652a3837ca364b7/image/iabd23e11435e1bba/version/1356057910/image.jpg)
BB規格はプレスフィットを採用。ガチガチになりすぎず、踏み込めば適度なしなりがマイルドな乗り心地を演出します。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=300x10000:format=jpg/path/s1652a3837ca364b7/image/i5b9dffd49a2ba8ab/version/1356058038/image.jpg)
ヘッドパーツはTIME独自の規格を採用。ヘッドチューブが長めなのでアップライドポジションが可能です。位置づけとしてはロングライド向きのコンフォートモデルではありますが、TIMEらしい安定感があるので路面の悪い下りも安心して走れます。
試乗した印象は、TIMEの上級モデルの乗り味に通じる、「これぞTIME!」といったフィーリングを受け継いでいると言えます。振動が少ないので乗り心地が良く、踏めば適度なしなりによる反発が心地よい加速につながります。絶対的な剛性やフレーム重量はどうしても上位モデルには及ばないので、シリアスレーサーにとっては物足りなさを感じるかもしれませんが、ツーリングやロングライドはもちろん、ホビーレースくらいなら十分すぎるほどの高性能だと思います。
パーツアッセンブルはコストを抑えるために「シマノ105」を採用していますが、バランス的にも特に不満は感じられません。将来的にアルテグラやデュラエースにグレードアップすれば、よりこのフレームの良さが引き出されるかもしれません。ホイールもシマノのWH-RS21。廉価モデルのWH-R501ではないところが好印象です。
なかなか手が出ない高級ブランドTIMEのロードバイクが完成車で30万円を切るのであれば、これは現実的な選択肢として所有欲に火がつきそうです。
text■塚田
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