前後セットで価格は20万を超え、重量は700gオーバー。時代の流れを逆らうかのようなそのスペックは、それでも人を惹きつける魅力がある。
もともと航空機のジェットエンジンの軸受部分を製作している「近藤機械製作所」がその技術を自転車用のハブに応用したのがこの「GOKISOハブ」だ。その一番のこだわりは回転時にかかる負荷によるハブシャフトのたわみを極限まで抑えている点だ。通常のハブだと、乗ったときの加重や踏み込んだときのトルクによりハブシャフトが僅かに変形して、それによってベアリングに不均一な力が加わるため回転のロスになっているという。この「GOKISOハブ」はシャフトを強靭な素材で製作(一般的なハブの5倍の強度)し、さらにハブ内部にサスペンション構造を設けてシャフトが撓むのを防ぐ。これを1万分の1mmという高精度で作り上げるというのだから、日本のエンジニアの職人魂を感じる。コアなマニアの心をくすぐる逸品。
受注を受けてから製作し、約7週間での納品。カラーは全11色から選べる。
text■塚田
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