レースにエントリーしてみよう!

 そもそもロードバイクはレース用の自転車なので、レースに出場してこそ真価を発揮します。といっても、「自分はレースなんて無理です」と思っている方は多いでしょう。

 今では全国各地で毎週のようにさまざまなレースが行われており、出場者のレベルに応じてカテゴリー分けされていたり、初心者でも参加しやすいものも多いので意外と敷居は低いんです。中には、タイムを競わない「センチュリーラン」や「サイクリングイベント」みたいなのもありますので、自信のない方はこういったものから始めてみるのもいいでしょう。

 人気のある大会は募集定員を上回る応募があって抽選になるものもあるので早めの応募が必要です。知人や友人と一緒に参加するのももちろん楽しいですが、単独でのエントリーでも十分に楽しめます。登りが好きな方は比較的安全な「ヒルクライムレース」、集団走行やスピード感を味わってみたい方はサーキットやスタジアムなどで行われる「エンデューロ・耐久レース」、長い距離を景色を楽しみながら走りたい方は「ロングライドイベント」といったように、好みに応じて選んでみるといいでしょう。

ヒルクライムレース

 その名のとおり、登りのタイムを競うレースです。コースのほとんどが登りのため、スピードがあまり上がらない分、落車など事故の危険が少ないです。

 ヒルクライムレースの醍醐味は「自分との戦い」を多くの人と共有でき、登りきったときに絶大な達成感を得られるところです。普段なら息が切れて足を着いてしまうところでも、大勢の中だと結構頑張れてしまうから不思議です。「次回はタイムを短縮しよう」と、リピーターが多いのもヒルクライムレースの特徴です。

 気をつけたいのがゴール後、スタート地点まで登った道を下って行かないといけないので、スピードの出しすぎやコーナーリングに細心の注意が必要です。

 「マウンテンサイクリングin乗鞍」や「Mt.富士ヒルクライム」などが人気があって有名な大会です。

エンデューロ・耐久レース

 このレースは距離(または時間)が決まっていて、周回コースをどのくらいのタイムで(または周回数を)走れるかを競うレースです。

 集団で高速巡航したりゴール前でスプリントがあったりするので、集団内で走るときは他の選手に迷惑をかけないように車間距離やコナーリングに注意が必要です。段々と同じくらいのペースの人たち同士で小集団に分かれてくるので、その中で先頭交代をして協力し合いながらレースを進めます。ロードレースらしいスピード感や駆け引きを味わえるので最近人気上昇中です。数人で交代しながら走る、グループでのエントリーが出来るレースもあります。

 鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどのサーキット会場や、日産スタジアムなどで行われます。

ロングライドイベント

 地方で行われることが多く、地元に密着した演出があるのが特徴です。ただのツーリングとは違って、沿道で地元の方々が応援してくれたり、途中に設けられた補給地点やゴール後に地元の名産品や料理が振舞われたりします。ある程度(完全ではない)交通規制された中を走れるので、自然と景色を存分に楽しみながら走れる開放感も味わえます。

 公道を走る大会なのでコース上に一般車両が走っていたりもします。交通ルールは必ず守らなくてはなりません。また、長い距離を走るのでメカトラブルや悪天候に対する備えも必要です。

 「佐渡ロングライド」や「しまなみアイランドライド」や「ツール・ド・ちば」などが参加者も多く人気があります。

 

さっそくエントリー!

 いつ、どんなところで、どんなレースイベントが行われているのかは、自転車雑誌(サイクルスポーツ、バイシクルクラブ、ファンライドなど)に広告やスケジュール表が掲載されます。インターネットで検索することも出来ます。(参考)<http://www.sportsentry.ne.jp/search.php?ct=c> 実際にエントリーする方法は主催側のサイトでエントリーできるものが多いです。

 いつものサイクリングロードで一人で走るのに飽きてしまった、なんて方にとっては非日常的な刺激を受けてやみつきになるかもしれません。

 

text■塚田